はじめに
「やりたいことはある。でも、日々の仕事とタスクに追われて、気づけば時間もエネルギーも本当に大切なことに使えていない。」
そんな状態から抜け出すために、Claude Codeを核に据えた人生管理システム「LIFE SYSTEM」を構築して運用しています。
この記事では、システムを作った背景・目指すこと・現在の構成を紹介します。
LIFE SYSTEMとかっこいい命名をしていますが、n番煎じの記事ですので一部分でも同じような課題感を持っている人の参考になれば嬉しいです。
なぜこのシステムが必要だったか
思考が流れて蓄積されない問題
旅行に行きたい、アプリを作りたい、YouTubeも始めてみたい…やりたいことは頭の中にあるのに、日常は仕事で埋まり、週末も目の前のやることに消えていく。
気づけば、自分が本当にやりたいことよりも、目の前の仕事をこなすことに人生の大半のリソースを使っていました。
でも、本当にリソースを割くべきなのは、自分の人生なのではないか。
そんなふうに感じるようになりました。
根本的な原因のひとつは、自分の思考や経験が「流れて消える」ことにあるのではないかと思いました。
何を学んだか、何を感じたか、何を大切にしているか。そうしたものが形として残らないと、判断がブレて優先順位も曖昧になります。
その結果「なんとなく忙しい毎日」が続いていってしまう。そんな感覚がありました。
目指したいこと
目指しているのは、仕事に人生の主導権を持っていかれない状態をつくることです。
アプリ・ブログ・YouTubeといった、自分の軸で積み上がる活動を少しずつ育てていきたいと思っています。
そのためには、思いついたときに頑張るだけでは足りません。
自分の思考と行動を日々記録し、振り返りながら積み上げていける場所が必要でした。
LIFE SYSTEMが実現すること
このシステムは、3つのことを実現することを目指して設計しています。
1. 思考を「流さず、資産にする」
心が動いた瞬間・気づき・学びを記録し、蓄積することで「自分がどういう人間で、何に向かっているか」が形になっていく。
2. 自分をよく知るAIパートナーを育てる
蓄積された文脈をAIと共有することで、一般的なアドバイスではなく自分の状況や価値観を踏まえた判断支援が得られるようになる。
さらに、目標や日々の行動を踏まえて問いかけや振り返りを行わせることで、自分の力を引き出すためのコーチとしても機能する。
3. 本当にやりたいことへのリソースを守る
何に時間とエネルギーを使っているかが可視化されることで、会社やタスクに翻弄される状態に気づき、自分の人生の優先順位を取り戻す判断ができるようになる。
技術スタック
このシステムはMarkdownファイル + Git + Claude Codeで動いています。
| 要素 | 技術 |
|---|---|
| エディタ | VSCode + Claude Code拡張機能 |
| AI | Claude Code(スキル・サブエージェント・hooks) |
| バージョン管理 | Git + GitHub(プライベートリポジトリ) |
| タスク管理 | GitHub Issues + GitHub Projects(カンバン) |
| カレンダー連携 | Google Calendar MCP |
| モバイルアクセス | GitHubアプリ(iPhone)+ Claude.aiアプリ |
| ファイル形式 | Markdown, CSV, YAML |
フォルダ構造と各エリアの役割
全体のフォルダ設計は、Tiago Forte氏の『Building a Second Brain』で紹介されている
PARA(Projects / Areas / Resources / Archives) の考え方をベースにしています。
LIFE/
├── telos/ # 自己定義(MISSION, VALUES, GOALS, CONSTRAINTS)
├── inbox/ # 日々の記録(日付ごとにplan.md, journal.md)
├── scrap/ # 一時メモ・切り抜き
├── projects/ # プロジェクト管理
├── areas/ # 継続的な関心領域
├── resources/ # 参照用の知識・ブログ記事
├── routines/ # ルーティン行動の記録(CSV)
├── templates/ # テンプレート集
├── archives/ # 完了プロジェクト等のアーカイブ
├── tools/ # スクリプト・ユーティリティ
└── .claude/
└── skills/ # Claude Codeのスキル群
核になるのが telos/ フォルダ
telos(テロス)とはアリストテレス哲学の概念で「目的・目標」を意味します。このフォルダには自分の人生の根幹を置いています。
MISSION.md— 人生の方向性(”人生の主導権を誰かに渡さない”)VALUES.md— 大切にしている価値観GOALS.md— 今年・3年以内の具体的な目標CONSTRAINTS.md— 現在の制約(時間・収入・環境)
この telos/ は CLAUDE.md から参照され、AIが常に「この人はどういう人で、何を目指しているか」を把握した状態で動きます。
毎日の運用フロー
LIFE SYSTEMは現状、朝・日中・夜の3つのタイミングで回しています。
朝
VSCodeを開く
→ /news-morning を実行(Claude Codeが興味領域のニュースを収集)
→ inbox/今日の日付/news.md が自動生成される
この部分はできれば自動化したかったのですが、MacBook Airでは蓋を閉じるとスリープしてしまうため、想定していた形ではcronをうまく回せませんでした。
そのため、ここは毎朝手動で実行しています。
日中
外出中の気づきやアイデアはスマホからGitHub Issuesに投げるようにしています。タイトルだけでもOK。あとで /inbox-sync を実行すれば scrap/ に自動取り込みされます。
夜
/daily-journal
→ スケジュール○×振り返り
→ ルーティン7項目チェック
→ ジャーナル3問(良かったこと・気づき・やり直すなら)
→ AIコーチからのフィードバック
/plan-tomorrow
→ Google Calendarから明日の予定を自動取得
→ GOALS.mdと照合しながら翌日計画を作成
→ plan.mdとして保存
/sync
→ GitHubにcommit & push
夜は、このシステムの中でも特に重要な時間です。
その日の行動を振り返り、翌日の動きを決めて記録を同期することで、思考と行動が一日単位で蓄積されていきます。
また、自分の一日についてAIからフィードバックを受けられるのも、この運用を続けるうえで意外と大きいポイントでした。
機械的な記録だけで終わらず、反応が返ってくることで、振り返りそのものが少し楽しくなります。
ルーティン管理:7項目 × 3週連続で「習慣化」
毎日7つのルーティンを routines/current.csv でチェックしています。
習慣化で意識しているのは、前の行動を次の行動のトリガーにすることです。
たとえば、夕食のあとに軽い運動をし、その流れで入浴する、というように行動を連結させることで、習慣として続けやすくしています。
現在は、次のような項目を管理しています。
| # | 項目 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 1 | 朝のシステム確認 | 5分 |
| 2 | 夕食後の軽い運動 | 10分 |
| 3 | 運動後の入浴・リセット | — |
| 4 | コンテンツ制作(30分以上) | 30分〜 |
| 5 | ジャーナル実施(/daily-journal) | 15分 |
| 6 | 翌日計画(/plan-tomorrow) | 10分 |
| 7 | 24時までに就寝 | — |
このあたりの習慣化やコーチングの考え方は、『目標達成ノート STAR PLANNER』の影響を強く受けています。
日々の行動を記録し、小さな実践を継続しながら、目標達成につながる状態をつくっていくイメージです。
運用上は、3週連続で○がついたものを「習慣化達成」と判定し、achieved.md に記録したうえで、次の習慣を追加する仕組みにしています。
固定のチェックリストをただ回すのではなく、習慣そのものが少しずつ育っていくようにしています。
AIコーチングの仕組み
このシステムのAIは、単にアドバイスを返す存在ではなく、日々の振り返りを支えるコーチとして振る舞うように設定しています。
コーチングの考え方は、原田隆史氏の『目標達成ノート STAR PLANNER』で紹介されている振り返りや問いかけの考え方を参考にしています。
AIに答えを出してもらうというより、自分の考えを引き出すためにAIを使うイメージです。
3つの原則
- 事実ベースで承認する — 「すごいですね」ではなく、データと数字で具体的に認める
- 問いで導く — 「こうすべき」ではなく、本人の言葉を引き出す問いを立てる
- telosに立ち戻らせる — 迷いが見えたとき、MISSION.mdやGOALS.mdに立ち戻す
ジャーナルの回答(良かったこと・気づき・やり直すなら)はあくまで自分が書くようにしています。
AIは答えを代わりに出すのではなく、問いを立てて、自分の中にある考えを整理する手助けをするというのをルールとしています。
スキル一覧:Claude Codeで自動化している処理
Claude Codeの「スキル」機能を活用し、日常の作業をコマンド一発で処理できるようにしています。
| スキル | 用途 | タイミング |
|---|---|---|
/telos-init | 価値観・目標をインタビュー形式で作成・更新 | 初回・必要に応じて |
/plan-tomorrow | Calendar連携で翌日計画を作成 | 毎晩 |
/daily-journal | スケジュール振り返り・ルーティンチェック・ジャーナル | 毎晩 |
/weekly-reflect | 達成率集計・習慣化判定・週間リフレクション | 毎週日曜 |
/news-morning | 興味領域のニュース収集 | 毎朝 |
/blog-draft | ブログ記事の下書き作成 | 記事を書く時 |
/sync | GitHubにcommit & push | 任意 |
/inbox-sync | IssueをScrapに取り込み | 任意 |
おわりに
LIFE SYSTEMはまだ試行錯誤しながら運用している段階ですが、今のところ期待していた形で回っています。
今後も実際に使いながら改善を重ね、運用してみて分かったことなどを公開していければと思っています。
参考にしたもの
このシステムは、以下のリソースや考え方を参考にしています。
- Personal AI Infrastructure (PAI) — Daniel Miessler氏によるAIインフラ。TELOSの概念を参考にしました。
- GitHubで人生を管理する — GitHub Issuesで人生のタスクを管理するというアイデアを参考にしました。
- 原田隆史『目標達成ノート STAR PLANNER』 — 目標達成ノート、ルーティン行動、ジャーナルの仕組みを参考にしました。
- ティアゴ・フォーテ著/春川由香訳『SECOND BRAIN(セカンドブレイン) 時間に追われない「知的生産術」』 — 知識の蓄積と整理の考え方を参考にしました。


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